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キミを初めて目にしたのは、
桜の樹の下だった。
神秘的なキミの姿。
本気で、
桜の樹に住む神様か何かだと思った。
ブレザーの学校には、
あまりにも不釣り合い過ぎる。
セーラー服姿のキミ。
入学式で皆、
気持ちが高揚しているなか。
キミは、顔色一つ変えず、
ただ、
桜を見ていた。
たった独りで。
絵として描かれている神々は、
皆、どこか寂しげで。
キミも、
そう、映っていた。
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