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「まあまあ見てなって」
さっきも同じこと言われてこの有り様ですよね?
とりあえず独身40歳を選択して進める。
ゲームが始まった。
―勇者が魔王を倒してから数十年の月日が流れた…
これは平和な街の一人の男の物語である―
「平和だったら勇者必要ないじゃん」
「勇者が生まれてくる時に限って都合良く平和が壊されるなんて虫がよすぎるんじゃないか?という子供の頃からの疑問をぶつけてみた」
「だからってこの大事な作品にぶつける必要があったんですか!?」
確かに思ったけども!ゲームだからそこは目をつぶってやれよ!
「大事な作品だからこそだ (`・ω・´)キリッ」
「ハァ…もういいです次いきましょう次」
画面が切り替わり、ある家の風景が映る。
…中年太りで背脂ギットギトなオッサンがソファーに寝っ転がっていた。
「これのどこが勇者だ!煩悩たっぷりのデブじゃないですか!」
そしてこの容姿で俺の名前って…だから先輩があんなこと言ってたのか。
「ちなみにどの種族を選んでも容姿はほとんど変わらないぞ」
「クソゲーじゃないですか」
なぜか誇らしげに話す部長にとりあえずツッコむ。
「そう決めるのはまだ早いぜ?これからだこれから」
物語は本編に入る。
しゅん『ふぁ~あ だりぃ~ 魔王とか現れて世界滅亡しないかなぁ~』
「勇者が世界滅亡望んだらダメだろ!」
ババァ『こらしゅん就職活動しなさいな』
しゅん『うっせぇなクソババァ!40歳で就職なんてできるわきゃないだろ!』
「…正論だけど威張っちゃダメでしょ」
ババァ『そんなことないわよ?駅前のポスターに《勇者募集。老若男女問わず。》って書いてあったもの』
「勇者って駅前のポスターで募集するものなの!?」
「近代化とは恐ろしいのだよ少年」
しゅん『おぉいいじゃねぇの。ちょっくら行って勇者になってくらぁ』
「軽っ」
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