02章

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あれから少し眠り、もう授業が全て終わっていた。目を開けるとヒカルがベッドにうつ伏せになりながら眠っていた。 手を握りしめていたので、その手を見つめたあと離した。 「ヒカル泣いちゃうよ……」 「凪ちゃん……実は彼氏の慎司にヒカルのスキンシップ避けるよう言われてるんです。ヒカルの事よく思ってないみたいで」 ヒカルが起きてないのを確認してから、凪ちゃんに言うと頷いていた。 「でも、実夕ちゃんは触れて欲しいのね。手を離す時の表情見れば分かるわよ」 黙ってる私に凪ちゃんは私を呼び、ベッドから降りて椅子に座った。 「実夕ちゃん、ひとりで抱え込まないで。ヒカル達が居るでしょ?頼っていいと思う」 「それだとダメなんです……ヒカルと私は友達だから、これでいんです」 それ以降凪ちゃんは何も言わず、保健室は静寂に包まれていた。
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