当てつけるように。

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シャッターも開いてるし。 あいにくの雨。 だから、起きにくかったのかもしれない。 「そうそう。コレ、アラタから」 そう言って渡されたのは、あの錠剤の入ったプレートだった。 「なっ、あ……」 「昨日、会ったんだ。久しぶりに会ったら、またアラタの顔に疲れが出てたからビックリしちゃった」 「久しぶり?」 「うん。普段僕らは、離れて暮らしてるから」 「どして?」 「うーん……それが、僕らの仕事だから。全部透の為。僕らは二人で一人。僕はアラタで、アラタは僕なんだ」 い、意味がわらない。 双子の独特の言い回し? 「まぁ、表と裏みたいな感じ。表はアラタで裏は僕なんだよ。だから、表にでたのは久しぶり」
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