当てつけるように。

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カッと、目が開く。 一瞬、何を言われたのかわからなくて……。 どうしたらいいのか、わからなく……。 「え……なん、で?」 「これ以上、透を犯罪者にしたくない」 そう言うと、トキ君の手がソッと頬に伸びて……あたしの首に触れる。 「と、き……く……」 「君が、死ぬほど憎いよ……愛理さん」 突然、ぐぐっと力が入り片方だけだった手の平が首に両方巻き付いた。 「いいコト教えてあげる、この世にね……存在してる限り、透から逃げる事なんて不可能だから……」 「っつ、うっ、トキ、く……」 グッ、グッと更に力が入り……いつの間にか押し倒されていた。
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