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クロト「おいおいサンチャン!どれだけ苦手か知らないけど、サンクレア1の落ちこぼれの僕の前で魔法苦手とか…覚悟はできてるのかい?僕はサンチャンより苦手な自信があるかな。そんな簡単に落ちこぼれの立ち位置はやらないんだぜ?」
サン「ほぇ?」
ヒューイ「気にしないでね?クロトは頭が愉快なんだ。じゃあ君が僕達の魔法学校で初めての友達ね?」
ヒューイは右手を差し出す。
サン「は…はいぃ。よろしくお願いしますぅ。」
サンはヒューイの手を両手で取り上下に激しく振った。
クロト「僕もよろしくね…サンチャン?」
サン「はいぃ~。よろしくですぅ。」
続いてクロトが右手を差し出す。サンはまた両手でクロトの手を取ろうとしたが固まってしまう。
(ほぇ?…早く握手しなきゃ…失礼ですぅ。)
サンは必死にクロトの手を取ろうとするが体が拒絶してる様に握手ができないでいた。
クロト「あっはっはっ。僕はいつでも僕な訳だね!」
クロトは笑い声を上げ、握手せずに右手を降ろすとまた歩き出してしまった。
サン「クククロトサン!わわ私は握手したくない訳じゃなくてですねぇ。」
サンが慌ててクロトに追いつき弁解しようとする。
ヒューイ「サン…気にしなくていいよ。クロトと初対面で握手できた人は今の所いないから。」
ヒューイも2人に追いつきサンに言った。
クロト「細かい事は気にしな~い。それよりサンチャンは僕にサン付けするなんてナメたマネしてくれる「ゴツン」痛。」
ヒューイのゲンコツが落ちた。
ヒューイ「サンが怖がるだろ?まったく君はいつになったら礼儀を学ぶんだ。サンも僕達の事は呼び捨てでいいからね?」
サン「は…はいぃ。えっとぉ…そのぉ…ヒューイ?アレ?」
物凄い気まずそうなサンにヒューイは苦笑いである。
ヒューイ「いや…無理はしなくていいよ。改めてよろしくね?」
晴れて友達となった3人は訓練場に到着した。
ーーー
サンクレア魔法学校…第一訓練場
7:50
縦100m横80m程であろうか。木製の壁と床のだだっ広い体育館の様な感じだ。前方には舞台があり、教師達が入学式の準備をしていた。
時間が早い事もありまだ生徒は少なかった。クロト達は後方の隅っこに座って話していた。
クロト「ここにいるのは優秀な貴族様ばっかなんだろう?貴族様に話しかけられたらなんて答えたらいいか解らないよ…そうでゲス…違うでゲス…落ちこぼれでゲス。」
ヒューイ「サンも貴族だよ?まあ君の貴族嫌いは仕方ないね。」
サン「わわ私もそうやって答えますぅ…解りましたでゲス…違いますゲス…サン・グレイゲス。」
クロト「お!サンチャンいける口だね?サンチャンは性格もカワイイな。」
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