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「まぁ、それはいいとして…」
キルリがあるメモを颯人先生の前
に置いた。化学記号で書かれた物
の隣にはグラム単位で数字が記入
されていた。
「これは人体を構成する物質の正
確な数値です」
「あっ!?」
キルリの言葉に颯人先生は驚きの
声を上げた。
「貴方が望むなら、かの有名な試
験管ベイビーを応用して、貴方に
体を与える事も…可能です。
貴方が約束をしてくれるなら」
キルリの色のない瞳が颯人先生を
捕らえた。
「約束…」
「えぇ…溺れ続けると言う約束で
す。約束は切れれば傾く。
傾けば物が崩れ、切った物は不幸
を知る。いわば…申[サル]の手な
のです。約束とは」
申の手。願いを叶えるが、最終的
に不幸を招くオカルトでは有名な
ものだ。
それを約束と近いとキルリは言っ
た。
「契約は何だ」
「契約は契り。
契約裏切りは心から血を吹き出し
倒れる。これは例えるならハート
のエースに針を刺すで有名な話し
に似た者です」
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