闇に浮かぶ箱

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「な、なに? 今の声」 「決定……?」  生徒達が困惑する中、再び謎の声は聞こえる。 『お前達に告げる。ここは、あの世とこの世を結ぶ、“ハザマの世界”』 「あ、あの世?」 「ハザマの世界?」 『本来、この世界は、現世で死んだ者しか、来る事は叶わぬ世界である』  すぐには理解できない言葉が並び、不安げに顔を見合わせる生徒達。 やがてひとりの生徒が怖ず怖ずと口にする。 「じ、じゃあ俺達……。もしかして、しっ、死んじまったのか……?」 『いや、お前達は生者だ。例外的に死には至らず意識を失った者の魂がここに迷い込む事も少なからずある。だが、どういう理由か知らぬが、お前達は肉体ごとこの世界に迷い込んだようだ』 「も、もしかしてアナタ、神様ですか?」 「お、お願いします! 元の世界に帰して下さい!」 「俺達まだ、死んでねえんだろ!?」 『それは、この先のお前達の行い次第だ』  意味深な謎の声の発言に、再び顔を見合わせる生徒達。
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