闇に浮かぶ箱

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『ついでに、こちらも』  再び声が聞こえ、次にバス右側の闇の中に浮かび上がったのは、 『う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!』 「!?」  何かがうごめく中で、もがき苦しむ淀谷の姿。  よく見るとその周囲には人間とは思えない異形の者達が群がっている。  肌の色は燃え尽きたような灰色で、ある者は眼球が飛び出ており、ある者は頭蓋骨が剥き出しである。 「な、なんだよありゃ!?」 「きっと、地獄の亡者ね」  長い黒髪の女子生徒が表情を変えずに述べたその直後、亡者達は淀谷の体内に手を突っ込み、何かを引きずり出し始めた。 「うっ!?」 「いやっ!?」  その悍ましい光景に、多くの生徒が目を覆う。  淀谷の阿鼻叫喚の表情を最後に、映像は消滅した。
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