闇に浮かぶ箱

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 生徒達も何が起こったのか分からず、とりあえず近くの生徒と話を始める。 「おいおいおい! なんかこーいうのワクワクしねぇ? なあ直!」 「歩、子供じゃあるまいしはしゃがないでよ」 「ぼ、僕、怖いよ……」 「あははは、進が泣いちゃう5秒前!」 「つーか暗過ぎだろこれ。早く電気点けてくれよ電気」  バス前列では、仲のよさそうな男女の五人組がそれぞれに発言し、 「ちょっと!? 誰よ今触ったの!?」 「あ、いや、偶然だよぐーぜん!」 「やるなあ入江、よし俺も……」 「いい加減にしなさいよ変態コンビ!」  中列ではどさくさに紛れて女子に手を出す男子が現れたり、 「やだーっ、瀬良君、あたし怖~い」 「よしよし、僕がついてるよっ」 「ちょっと! 暗闇に紛れて抜け駆けはズルイよ司っ!」  後列では逆に男子にベタベタする女子と、それを羨む女子がいたりした。  それから程なくしてようやく車内の天井の照明が点き、クラスメイト達の顔があらわとなった。
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