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空、写真、不安…。
次の日の放課後、
「聖也、サークル行くぞ。」
「おお、あっ待って。」
オレは友達の拓郎とサークルという名目で外へ飛び出した。
オレ達は写真サークルをやっている。
同じサークルの奴らは校内からは出ずに黙々とその辺のものをただひたすら撮っている。
でもそれじゃあおもしろくない。
オレらは校内じゃなく、もっと違う場所で思いっきり撮りたかった。
オレは空の写真が好きだ。
空にポッカリ浮かぶ雲。
その日、その時で違う空。
校外に出てすぐ空を見上げ、二人で夢中になってシャッターを切った。
今日は何だか特別調子がいい。
思い描く構図で写真が撮れる。
パシャッ。
パシャッ、パシャ。
オレのカメラはバイトして自分で買ったものだ。
高価な物とは言えないがいい物だ。
「拓、今日の写真、いい出来だと思わないか?」
「ああ、いいかもな。この青空はなかなか見れない色だもんな。」
今日の空は真っ青で透き通るような青空だった。
そこにふわっとした白いキレイな雲、綿雲が二重三重になって流れてる。
撮る人によって構図も違うし、雰囲気も違う。
だからおもしろい。
何かオレ、テンション上がってる。
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