2人が本棚に入れています
本棚に追加
頼んだって……いつも寝坊して待たせられるのは俺の方だって…
「ふふ~,凄いねぐせ~」
「だから起きたばかりなんだって、起こしてくれるのはありがたいけど、早くないか?」
「えっとね、せっかくだし、ご飯作ってあげようかと、」
「ゆかりがか?」
「うん!」
「珍しい……とういかできんの?」
「さりげなくひどいこといった」
聞こえないようにいったつもりだったが聞こえていたようだ
ゆかりの頬が膨れる。
「だって、料理しているとこみたこと無いしな」
「も~、私だってご飯を作る手伝いしてるよ」
つまみ食い目当てで台所を動き廻るのは手伝いではないと思う。
言おうと思ったがやめておこう。
せっかく来てくれたんだ、怒らせることもない
「上がれよ、準備するから学校の」
「うん」
俺は顔を洗いながら1ヶ月前の事を思い出した。仕事の都合で親父と母の出張が決まった、期間が長くいつ帰るわからない。今日からこの家は俺だけ,家事も全部しなくてはいけない、嬉しいような悲しいような、微妙気分だ
「とうやくん!冷蔵庫の中何もないよー!」
部屋で着替えているとゆかりの声が聞こえた。
「片付けいったんだとおもう、何もないか?」
「少しあるー、牛乳とフレークあったからそれにするね」
「おう、よろしく」
これでよし、
着替えが終わり、下に降りていく
そこには二つに皿が並べられていた
……二枚?
一枚は俺の、もう一枚は……
「ゆかり、食べてこなかったのか?」
「食べたよ、でもせっかくだから一緒に食べようかと思って」
とゆかりはフレークを食べ始めた
本当に美味しそうに幸せそうに、
ささやかだけど幸せに思えるこいつの事がうらやましいと思う。
ごちそうさまでした
と食べ終わったゆかりは背伸びをしてうつ伏せになった
「食べてすぐ寝ると牛になるぞ」
「寝ないから大丈夫だよ……」
そんなこと言っても、顔がもう寝ている
時間を見ると8時前まだ間に合う
あれ、時計の針さっきか動いてない気がが……止まってる?ヤバイ
ゆかり起きろ!遅刻だ方をガクガク揺さぶり起こす。
最初のコメントを投稿しよう!