序章~出会い~

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そして、登校はいつもリムジンで行く。 学校に着けばどあをあけて決まり文句を言う。 「行ってらっしゃいませ」 毎日が退屈でしょうがない。 学校に行っても友人も恋人もいない。 プライベートでも変わりはない。 チャイムが鳴れば、それぞれの教室に散らばり、普通に授業が始まる。 でも、私は一度も授業を受けた事がない。 けれど、成績は必ず主席。 あんなもの、教科書を一度読めば全て解ける問題。 雑魚にも程がある。 私が最近気に入っているさぼり場所。 それは、この学園内にある図書館。 新しい本から歴史ある本まで、色々たくさん並べてある。 「…?何よ、コレ」 いつものように中を歩いていると、漆塗の綺麗なくしが落ちていた。 古そうだが、しっかりと保たれていた。 何となく手にして見ていたら、誰かに話しかけられた。 「そなた、授業はどうしたのじゃ?」 前を向くと、桜色の十二単を着た可愛らしい私と同い年ぐらいの少女が立っていた。 「…?!」
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