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見上げるとそこには、金髪で左耳にピアスをあけている、いわゆるチャラ男みたいなやつがいた。
「あぁ、大丈夫です。」
こんくらいで怪我する程貧弱ではない。
「……………」
返事が返ってこないと思っていたら、なぜかチャラ男は大口開けてフリーズしている。
「あー、大丈夫ですか？」
何だこいつ…
死んでないよね？
「うわぁぁぁぁ!!天津森学園生徒会の会計の榊原砂羽(さかきばらさわ)様だぁぁ!!」
隣で奏が発狂したように叫んだ。説明くさいセリフだな。
というか、生徒会の会計!?こんなチャラチャラしたやつがか!?
「え？あ、あぁ…そうだよ～!名前覚えててくれてるんだぁ～。ありがとう～!」
腹立つ喋り方だな。
「覚えてないわけないじゃないですか!!この学園において砂羽様はありえないくらい大切な存在ですよ!?(腐的な意味で)」
俺には()の中が見えたぞ。
「え…いや…そんな重要な立場でもないケド…ところで、成田賢吾くん…だっけ?｣
ここで話しを振られるとは。
「はい、そうですが…。」
なんだなんだ？
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