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と、そのときだった。
教室から見える中庭に5、6人の集団が見えた。
そいつらは何か見覚えのあるものを持っている。
おそらく俺のケータイだ。
「奏!すまん!少し出ていく!!」
「ほぇ!?賢吾!?どこ行くの!?」
奏の声を背にしながら俺は中庭へ走った。
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「ハァ…ハァ…」
疲れた。体力の無い人間が1日にこう何回も走るもんじゃないな。
しかし、あの集団はどこかへと行ってしまっていた。
その代わりに封筒らしきものが落ちていた。
「何だコレ…」
中身を見てみると、『体育館裏にて待つ。携帯電話を返して欲しければ来い。』と書かれていた。
というか何故俺が来ると分かったんだろうか。
……めんどくさ。
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