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「やっぱり、来てしまうよねー」
「………うん……」
西の空に太陽がオレンジ色になっていること
私と麗奈ちゃん、ちゅり、みるきーは
誰もいないはずの屋上に来ていた
夕日が綺麗だねーなんてちゅりが言ったけど、その目はどこか微睡んでいて
麗奈ちゃんは何かをずっと心の内に秘めていた
「なにしてんやろなー。彩也の奴」
「元気にしてるんかなー?」
この大きな空
知っているならもし仮にこの大きな同じ空を見ているなら教えてください
私の想い人の事を
「何願ってるの?」
ふと、麗奈ちゃんがそう訊ねてきた
夕日を背景にしたこの美少女は
何とも言えない絵になっていた
「今、同じ空を見てるのかなー?って」
それ以上は聞いてこなかった
それが嬉しかった
ずっと隣にいてくれるだけで良かった
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