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涼に出会えて、本当によかった。
何度もわたしを救ってくれた涼。
そのことを思い返すだけで、胸の奥がじわりと温かくなる。
涼、ありがとう。これからは、わたしが涼を幸せにするから。
そんな想いをこめて、涼を抱きしめた。
涼の腕の中が心地良くて。
何故だか、また泣いてしまいそうになる。
涼が好き。
何度伝えても、きっと足りない。
「怜奈ちゃん、一つお願いがあるんだけど」
「うん?」
涙を堪えて顔を上げると、涼は真剣な眼差しでわたしを見下ろしていた。
見たことが無い涼の表情に息を呑む。
息を止めたままで、涼の言葉を待った。
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