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「ルイスを離せ!!」
私の前に現れたのは、先ほど冷たくなったはずの彼だった。
「ルア?その姿」
彼女はルアの体を指さした。体は、黒一色を纏っていた。
「俺悪魔と契約したんだ。」
君を助けたくて。そう言って天使に襲い掛かった。
「卑しい悪魔が。」
天使も応戦するようにルアに体を向けた。
そうして長い間抗戦が続いた。
日が傾き始め徐々に天使の力は無くなっていった。
「ぐはっ!」
日が窓から入らなくなるとルアは天使の体を己の爪で引き裂いた。
「ゴッホッ。」
しかしルアもダメージを受けているのは明白だった。
「ル イス」
彼女の名を呼びながら近づくと彼女は
「ルア来ちゃダメぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。」
その瞬間ルアの体に一本の剣が突き刺さった。
「バカめ。天使には加護となる人間に乗り移って護ることが出来る。まだ、悪魔になったばかりだから知らないのもしょうがないな。卑しい悪魔よ愛した女に殺される気分はどうだ?じゃあな。」
ルアの体は少しずつ砕け灰となり風に舞って散った。
彼が最後に見た景色は片方の眼から涙をこぼし片方の口角が上がっているルイスの姿だった。
愛してる
呟いたのは誰だったもう今は思い出せない。
BAD END
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