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「時葉、遅い!早く来てよ~」
先頭を走る時葉の幼なじみ、山色要弥が叫ぶ。
「お前が早いんだよ!」
時葉がそう叫ぶと、要弥は苦笑いをした。
隣を歩くもう1人の幼なじみの佐伯友季は、無言のまま、手に持っている小説を読んでいる。
「クラブとか…何に入ろうかな~」
そう言いながら、要弥は考え始めた。
しかし、時葉達は、普通の学校生活を望んではいない。
「要弥、俺達の使命は何だ?」
時葉がそう言うと、要弥はピタリと足を止めて、うつむいた。
「…私達の使命は………何て言うのかな……え~っと~…あれだよ……その…」
「お前、使命果たす気あるのか!?」
要弥が考えていると、待ちきれなくなった時葉が叫んだ。
「2人ともうるさいよ…小説に集中出来ない」
ぼそりと友季が呟くと、またしても、時葉が叫ぶ。
「お前も何小説読んでんだよ!?中学の時、一回も呼んだことなかったくせに!!」
「だってこっちの方が見た目が格好いいだろ?」 「知らねーよ!!」
時葉はコホンと咳払いをした。
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