1. Ouverture

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――旧世界の秩序を破壊しようとする者達が居る。 《光の三色》と呼ばれる彼らは、新しき白き月を生み出し、世界を壊そうとしている。  決して歴史の表には出ない、その存在。  けれど、それを阻止すべく戦っている組織も、人知れず存在しているのだ。  その組織の名前は《エクテニア神聖教団》――数百年に渡り、《光の三色》と対峙する組織。世界の終焉を阻止する、そんな彼らの目的はまるで妄想の戯言にもきこえる。  しかし、確かに、世界を滅ぼす《光の三色》は存在している。そして、光が在れば影もあるように、そんな証のように、エクテニア教団も存在しているのだ。  いつ訪れるかも知れぬ災害にも似た、世界の終焉を防ぐために。  そして、それはつい先日、突然の出来事――教団の複数支部が壊滅したのだ。
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