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………チュンチュン…
………………………………どこからか鳥の声が聞こえる。 朝になったんだな……
『いつまでねてんのー!早くしないとTowN行きの船に乗り遅れるよー』
母さんだ
『もう起きてるよ~』
そう言いながらリビングへいくための階段を降りていく
『達ちゃん、おはよー……こうして朝の挨拶するのも今日が…最後……なんだよね』
涙をためながら母さんはそう言った
『いやいや……少しの我慢だから……才能を磨いて帰って来るって』
そう言いながら母さんのお手製目玉焼きトーストを頬張った
『わかってはいるんだけど不安でね………母さん泣いちゃ駄目だよね……ごめんね……』
ちなみにいま俺は16才なんだけど思春期の反抗期ってやつは来てないらしい
『達ちゃん、頑張ってね。ご飯しっかり食べなきゃだめよ。歯もみがいて…お風呂もちゃんとはいって………』
こうしながら出発の時間になった。
『じゃあ母さん、俺ちゃんと才能伸ばしてくるから』
そういって俺は住み慣れた海の近くの窓からTowNが微妙に見える家をでていった
『たまには手紙よこしなさいよー』
母さんは涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら手を振った。
俺の事が豆みたいに小さくなって見えなくなるまで……ずっと、ずっと、ずっと…………
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