1日目 -side知春--

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ソラである以上、ここに住むのは当然といえば当然だが、これでいいのだろうか? やはりこれは夢の中の出来事なのではないだろうか? 考えをまとめられずに困っていると、また猫の姿にもどったソラがベットに乗ってきた。 当然の事ながら、重みは全くない。 生前と同じようにゴロゴロ喉を鳴らしながら、膝をフミフミする仕草をする。 やがて眠くなったのか、体にぴったりと寄り添って丸くなった。 体がないので、ぬくもりは感じられないけれど、暖かい気持ちになってきた。 かつての習慣だろう、また眠くなってきた。 ――やっぱりコレは夢の中の出来事なのだ。 もう少し寝よう。 ソラの幽霊と一緒にもう一度眠りについた。
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