1日目 -side知春--

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「猫の姿の時は、こうしてお話できないんだよ。 猫の時と同じように『にゃーん』しか言えないから不便でしょ?」 「お話するには人の姿にならないとダメなんだ」 幽体も不便な面があるものだ。 妙な納得をする。 「いつも『ソラが話せたらいいのになー』 って言ってたじゃない?」 ソラの生前、『お話できたらいいのにね』何度もそう言った。 辛い時、悲しい時、ただ黙って側で話を聞いてくれているその姿をみるたびにそう思ったから。 きっと一番の理解者になってくれるような気がして。 それは猫の姿のまま話せたらいいと思ったわけで、人間同士として話したいという意味ではない。 「で、その姿は?」
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