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芝生のところでユックリしてまた二人手を繋いで歩き始めた。
しばらく行くと見覚えのある立て看板の水田についた。
今の時期はまだ水が張ってなくて草が一面覆っている。良く見ると小さな蕾が一杯あった。
「三月じゃまだ花は咲いてないな。これ蓮華草だよ。」
「そうなんだ。残念だね。蕾が一杯あるから一面に咲くのは4月に入るころかな。」
「優菜、見てあそこ。」
良く見るとまだ開ききらないけど、蓮華の花が葉っぱの群れから飛び出すように立ち上がって咲き始めていた。
小さいけどその健気さがかわいい。小型の草花だから一つ二つじゃインパクトはないけど、うっすらピンクに色づいているのが初々しくて可愛らしい。
「ホントだ。少しだけど見れて良かったね。」
「一面とはいかなかったけど、一輪一輪の愛らしい姿は見れたな。
優菜、これ。」
大くんがポケットから可愛い箱を出した。そのなかにあったのは深紅の可愛いジュエリーケース。
そっと開けると、中には可愛い指輪。
金のチェーンも入っていた。
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