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「これ…」 大くんが優しい目を向けて、私の手にあったジュエリーケースから指輪をとりだし 「左手出して。」 左手を差し出すと、薬指に指輪を嵌めてくれた。 「貰っていいの?」 「優菜のために買ったんだ。俺の小遣いを貯めただけだから、大したものじゃないけど…。 誕生石のサファイアのついてるのにした。 いつも手を繋いでたから感触を思い出しながらサイズを決めたんだ。 勘だけど、ピッタリだったな。」 手に嵌められた指輪を少し離して遠目で見る。 可愛い。細目のピンクゴールドのリングにピンクサファイアの赤がアクセントになって可愛い。 「凄く可愛い。大くんありがとう。大事にする。」 「今朝遅れたのこれのせい。 予約のしか無くて、今日取りに行ってきた。 蓮華の花の前で優菜に誓いたかったんだ。 ずっとずっと愛してるよ、優菜。離れても気持ちは変わらない。」 「大くん… 私も愛してる。離れてもいつもあなたのことを思ってるから。」 大くんからの初めてのプレゼント。嬉しくて涙が滲み始める。 逞しい腕に優しく包まれる。 嬉しくて嬉しくて涙が止まらない。 気持ちはもう好きでは足りなくなっていた。いつか愛してるって伝えたかった。 大くんも同じ思いでいてくれるといいなと思っていた。 それを大くんから言ってくれた。
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