はじまりは突然に

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『みなさま今晩は! 今週のゲストは、 RISE(ライズ)のみなさんでーす!』 『キャーーーーーッッ!!』 「ーーーっ!!」 テレビの中だというのに、こちら側にもその熱狂が伝わってくるようなファンの叫び声に、あたしは思わずテレビの電源を切った。 「あーーっ! 潤(うる)!なんでテレビ消すのよ!」 「だって煩いんだもん!」 「せっかく郁(いく)がでてるテレビなのにっ! 潤のお兄ちゃんでしょ?!」 「一応お兄ちゃんだけど双子だもん! てかそれ関係ないっ」 「潤っ!」 今にも噴火しそうな勢いであたしを叱りつけるお母さんは、もう一度テレビをつけると、おとなしくソファに座った。 「(こんにゃろ…)」 なんであたしが怒られなきゃいけないのよっ 郁がでてよーがでてなかろうが、関係ないじゃんかっ あたしが1人怒りを堪えていると、後ろから急に誰かの気配がして振り返る。
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