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「いっくーーん??」
「うぉっ!!」
僕はいっくんに後ろから近付き、耳元で声をかけた。
いっくん耳弱いんだよね♪
「んだよ!」
「なーんかやけに練習張り切ってるなぁって思ってたら、こういうことかぁー」
「は?!」
「ピアスしきりに触ってさぁ?
誰よりも早く練習室にきてさー」
「うるせぇし…」
うわ!
恥ずかしがってるけど否定してない!
なんかこんないっくんレアだ!
「そういや郁。
どうして潤ちゃんのこともっと早く紹介してくれなかったの?」
水の入ったペットボトルを持ちながら悠々と歩いてきたシンはニッコリといっくんに聞く。
シンの笑顔だけは、崩れないんだよね。
どんなことがあっても。
「コンサートだって誘ってたんでしょ?
でもここに来てくれたの、今日がはじめてだろ?」
「あー。うん。
それは、なぁ………」
いっくんはムーっと眉を寄せた。
でもやっぱかっこいい。
僕はどちらかと言えば可愛い男の子、らしいから、かっこいいのには憧れる。
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