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“俺の秘書、つまり、RISEのマネージャー補佐、やってくれねぇか?”
「ーー…え?」
ま、マネージャー補佐?!
あたしが?!
なんで?!
「ナカヤン!!
どういうこと、それ!!」
「おめぇらの人気には俺1人じゃ対応しきれなくなったっつーことだ」
「でもなんであたし…!」
「潤ならやれると思ったからだ」
紫苑くんはあたしに優しく微笑む。
でもあたしは笑えない。
郁がいる世界には、いらない欠片が多すぎる。
どうしてもちらつく、あの日々の欠片。
紫苑くんは、あたしが郁のいる世界を嫌がる理由を知ってるくせに…!
「返事はまた聞かせろよ。
さ、おめぇらはすぐ着替えて!」
紫苑くんはあたしには目もくれずにさっさと出て行く。
あたしは紫苑くんを追いかけるために、控室を出ようとした。
出ようと、したのに……ーー。
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