幻想郷の中心で愛を叫ぶニート

2/38
528人が本棚に入れています
本棚に追加
/430ページ
辺りは暗い。 そこは何かの小さな倉庫。 その小さな倉庫の中で、私こと御影深は静かに口を開いた。 「話しをしよう。 あれは今から36万…いや、1万4000年前だったか……まぁいい。 私にとってはつい昨日の出来事だが、君たちにとっては多分、明日の出来事だ。 彼には72通りの名前があるから、なんて呼べばいいのか……。 確か…、最初に会った時は殺人者。 そう、アイツは最初から言うことを聞かなかった。 …私の言う通りにしていればな……。 まぁ、良い奴だったよ」 「おいニート。 中途半端に古いネタやってねぇでテメェも働け……。 このテーブルで良いんだよなぁ?」 側で何やら取り出している殺人者(ムドラー)ことムドちゃんにそう言われながら、一つの折り畳み式テーブルを見せられる。 フゥン、まったくしょうのない奴め!! 「殺人者、そんなテーブルで大丈夫か?」 「大丈夫だ。問題ねぇ……じゃねぇ! 変なことやらしてんじゃねぇぞボケ!!」 まったく煩いなぁ。 狭くて声が響くから叫ばないでほしいものである。 「………………」 私は徐に差し出されたテーブルを組み立て置いた。 しかし瞬間―――
/430ページ

最初のコメントを投稿しよう!