喪失

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「そしたら今度はカラオケの採点で生徒と勝負することになって……」 「あ……」 そこは覚えている…… 「先生歌上手いね~♪ね?俺達と採点勝負しない?」 「勝負だぁ~?このあたしに歌で勝とうなんて10年早いわ!受けてやるから好きな歌入れな!」 なんて……鼻高々と引き受けたことを思い出して頭を抱える…… 「それじゃあ負けたらバツゲームね!俺達が負けたらカラオケ代チャラでいいよ」 「じゃああたしが負けたら、このお酒イッキします!」 「………………………」 思い出して、頭を抱えたままのあたしをみゆきが白い眼で見ていた。 「思い出したか?」 「うん……生徒7人……全員と勝負して全敗した……」 つまり……7杯のお酒をイッキしたのだ…… そりゃあ記憶も飛ぶわっ!! しかし……重要なのはそこじゃあない…… 私は顔をあげると、みゆきに続きを聞いてみる。 「その後は……その後はどうなったの!?」 凄い勢いでみゆきの襟首を掴んで聞くあたしに、みゆきが苦笑いで答える。 「知らないわよ!私はお代を済ますとさっさと帰ったから……」 「なんで一緒に帰ってくれないのよ!!」 「一緒に帰ろうって言ったわよ!けどアンタから、まだコイツらと遊ぶからいい~♪て言ったのよ!!」 「……………………」 またまた頭を抱えるあたし………
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