喪失

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「うわああああああああっ!!」 ガバッ!と起き上がる。 「はぁ…はぁ…はぁ……」 顔中に汗が浮かんでいた。 「…………………」 息がゆっくりと落ち着いてくる…… 呼吸が安定してくるにつれて、意識も目覚めてくる…… 「………夢……?」 夢かぁ…… ホ~ッ…… 安心して深くタメ息をついた。 「なんて夢見るんだ?あたし……よりにもよって生徒と……」 夢を思いだし、カァ~と顔を熱くする…… ヒヤリ…… 「ん?あれ?あたしなんで裸で寝てるんだ?」 肌に滑る汗に、自分が裸であることに気付いた。 布団を捲ると下も何もつけていない。まさにオールヌード。生まれたままの姿の自分に戸惑う。 そして…… 「………………血?血ついてる……シーツに……」 まだ………夢見てる?あたし…… 「…………………………」 状況が把握できない…… 待て待て。ここは冷静に…… こんな時こそ落ち着くのよ千尋。 あなたは小さい頃から周りの大人から「できる子ね~」と言われていたでしょ? 自分に言い聞かせて瞳を閉じてみた……… 「この状況から察すること1つ……」 ・夢で生徒とHした ・起きたら裸だった ・シーツは血で汚れていて、どうやらその血はあたしのものらしい…… 「答えは1つ!……あたしは処女喪失しました!しかも相手は生徒です!」 バーン! 出た答えに人差し指1本立ててドヤ顔になる。 どう?名探偵コナンも真っ青な推理力! 「………………………」 冷静になった…… 「ダメじゃんんんんっ!!」 自分にツッコミを入れて頭を抱え込むあたしだった。
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