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「あ~………、こちら……」
「麻田さんの同僚の方ですか?
初めまして。いつもお世話になっております。
永瀬商事の鮎川です。」
私の言葉に被せるように話し出した音弥は、これまた流れるような仕草で名刺を出した。
ひゅ~、さすがやり手の営業マン。
思わず、心の中で口笛を吹いてしまった。
「あ、永瀬商事の方でしたか。
こちらこそ、いつもお世話になっております。
いつもは、違う支社にいるのですが、今、麻田さんのいる支社に出張しておりまして…………。
そちらの方に、伺うこともあると思いますので、その時は宜しくお願いします。」
近藤さんも挨拶を交わして、名刺交換をする。
「ところで…………、鮎川さんと麻田さんは仕事上の付き合いではないように思うのですが…………。」
「あ、やっぱり分かります?
俺、透子の未来の夫候補の一人なんですよねー?」
うお────────い!!!
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