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「美空!!そーいう事を会社で大きな声で言うのやめてってば!!」
「あ、ごめ~ん?」
このやろ~!!
ワザとだな!?
「あ、そーいえば!!
美空!!あんた余計な事を音弥に言ったでしょ!?」
「は?何?余計な事って?」
「こ!…………近藤さんのことよ。」
危ない!危ない!
つい、勢いづいて近藤さんの名を叫ぶとこだった~。
私がモジモジしていると、気付いたのか「ああ、そのこと。」と美空が呟く。
「…………どんなこと言ったのよ。」
「さあ?鮎川に聞けば~?」
「ちょっ!!あんたねえ!?」
「私は、あんたの味方なの。」
「────え?」
突然、真顔になって、そうはっきり話す美空。
「ど、どしたの、美空…………。」
「あんたにいい方向に向くように行動してるだけ。だから、いいでしょ?
御馳走様でした!!んじゃ、メイク直ししてくる~。」
「えっ!?美空…………!!」
私の呼びかけを無視して、美空は更衣室に行ってしまう。
何なのよ、一体……………。
私のためって…………。
意味分かんない。
一人残された私は、静かにため息をついた。
なんか、食欲なくなったな………。
半分しか食べてないお弁当を片付けて、私も更衣室に立った。
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