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「新井、初球から果敢にスイングしていきましたが、ファウルボール。打球は真後ろのバックネットに向かって飛んでいきました。
ビクトリーズにとっては、もちろんこの新井という選手には当然期待をしていると思いますが、ねえ、大原さん」
「もちろん、もちろん。期待というかね、どちらかと言えばやってもらわなきゃ困るというそういう存在ですよ。去年の成績を考えればね」
「去年の新井の打率は、4割1分2厘。これはプロ野球の長い歴史の中、規定打席には届きませんでしたので、残念ながら参考記録という格好にはなりますが、それでも400以上の打席に立って打率4割というのは類を見ません」
「まあ、正直なところ、当然去年よりもバッテリーのマークが厳しくなるでしょうし………今みたいなね、インコースの速いボールを投げ込まれることも増えるでしょうから、難しいかもしれませんけどね。それでため、私個人としては、夢の4割打者というのを見てみたいですね」
「なるほど。ビクトリーズとしてはその新井が日本代表から帰って参りまして、開幕まであと2週間ほど、しっかりチームを仕上げて、なんとかいいスタートを決めていきたいというところ。バッターボックスの新井は………これもファウルになります、カウント2ボール2ストライクとなりました」
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