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誰だって一度は夢を見る。
“ヒーローになりたい”
“世界一のスポーツ選手になりたい”
“有名モデルになりたい”
そして、誰もが夢を諦め
現実を見る。
いつまでも現実を見ない奴らは笑われる。
斯くいう俺もそんな社会の中で夢を諦めたうちの1人だ。
22なんていい歳こいて夢なんて呟く恥ずかしい俺は伊月海斗。(いづきかいと)
黒髪で、身長は170ぐらい。
あまり目立つほうではない、と思う。
「はぁ…」
いつから毎日はこんなに詰まらなくなったんだろうか。
「伊月、聞いているのか」
「さーせん」
「お前なぁ、そんなんじゃ就職先見つかんないぞ」
就職ねぇ…
「ちゃんと就職のこと考えとけよ。じゃあな」
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