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「……どうして居なくなったのよ……」
彼女は俯いて、涙をこぼしながら問い掛けた。
「…………」
「応えてよ……」
僕は泣き続けている彼女にかける言葉が見つからず、何も応えられない。
「……バカだな……私……」
彼女は最後にそう言うと僕の前から去っていった。
「……ごめんね」
届く筈もない声を彼女の背中に掛ける。
空を見上げると暗雲が立ちこめていた。
「雨、降るかもなぁ……」
そう呟いたと同時に豪雨が僕の足元を濡らしていった……
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