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「俺、今回設計担当になったから。ヨロシク、三好サン」
「はい…」
足元に視線を落として小さな返事をした私の首元に慎ちゃんは唇をよせて話す。
「ね、真亜子とも少しは絡むかな…」
柔らかな唇は首筋に触れるか触れないか
甘い痺れを感じて、瞼を閉じた。フフフと笑う慎ちゃんの吐息が首筋にかかる。
「や…わ、わかんない」
上ずる声と反応する身体を慎ちゃんに包まれる。
「可愛いね、真亜子は…」
「もぉ、慎ちゃん…」
大好きって言葉は飲み込んで。
慎ちゃんと目を合わせた。
仕事で嫌なことがあっても慎ちゃんがいてくれるから、頑張れる。
少し甘えたら、さっきまでささくれていた気持ちも落ちついていた。
「ん、どうしたの?」
慎ちゃんは目を大きく開いて、顔を近づける。何も言わない私の頭に手を添えて、更に顔を近づけて
コツンと合わせた、おでこ。
触れたい。
視界に入る慎ちゃんの唇に、
触れたい…
いつ営業担当が入って来るかわからない部屋での密着は、想像以上にスリルがあって…
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