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「ごめんなさい…っ」
残念な事にサラリーマンの稼ぎじゃあとても払いきれる金額じゃない。
がっくりと項垂れる俺の頭をちっこい手のひらが撫でる。
慰めてくれてんの?
目を合わせると子犬みたいな顔でにっこり微笑んだ。
かあわ~いい~!!
思わずぎゅっと抱き締める。
ううっ、しがないサラリーマンでごめんねっっ!
「諦めてください。
と、言いたいところですが…私も鬼じゃないのでね。」
「はい…?」
「この子の幸せを優先します。
大切に扱ってくださるなら、金利手数料無しの月払いで、…ちょっ」
「ああありがとうございます~っっ!!」
「待ったっ、落ち着いて、くるしっ」
あまりの喜びに全力でタックルをかましてしまい、オーナーにキレられたのは言うまでもありません…。
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