山吹家の朝

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「これで変じゃないってことが分かりましたか?」 椿がベランダに来て下を覗いた。 「良かったぁ…。いつも聞いて下さりありがとうございます!」 桜はホッとして軽く頭を下げた。 「…でも本当は、俺ら以外の人には桜の歌声は聞かせたくない」 まだ桜に抱きついている桐が頬を膨らませた。 「え?どうして?」 「だって、桜の歌声を聞きに毎朝来てる奴が何人も…ってかこれは、何十人!?」 ベランダに来て胡蝶花は下を覗いて驚いた。 「うん。いつのまにかね」 「聞かせたくない理由は、こうやって桜のファンが出てくることなのだよ…」 薔は薔薇を持ってベランダに来た。 「そう!俺もそれが言いたかった!」
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