山吹家の朝

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「…でも、お花達がベランダで歌って欲しいって言ってたよ?それに皆、元気になるって言ってたよ?」 桜は首を傾げた。 (((((か、可愛い…))))) 5つ子は恥ずかしいので声には出さず、心の中で言った。 「…俺達は、桜の歌声も何もかも俺達のものにしたいだけだ」 辛夷は恥ずかしいのか顔を赤くし、頭を掻いている。 薔と椿と胡蝶花と桐も同じ考えだったらしく、頷いた。 「ふふ。そう言うことか!でも、皆が元気になるのは嬉しいからこれからも歌うね?大丈夫。私はお兄ちゃん達から離れないよ?」 桜は微笑み、まだ抱きついていた桐を抱き締めた。 「うんっ!」 機嫌が悪かった桐は、桜に抱き締められて嬉しいのか、機嫌が良くなった。 「さてと、そろそろ学校へ行く準備をしますか」 「ああ。そうだな。今何時…って6時半かよ!?」
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