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俺がある事に気づくまでには時間がかかり過ぎた。
「今はまだ言えないけど、その時がきたらやってもらいたい事がある。頼んでもいいか?」
そう言って俺は田中にやってもらう事をすべて話した。
「うん。わかった。なんなのかは聞かないけど、それが正解だとわかる気がする。だから手伝う。」
「ありがとう。本当に。」
俺がここで田中にその事を言ってしまうと確実に混乱してしまう、そう思った。
たぶん田中もその事をわかってたのかもしれない、だからなにも聞かなかったんだと思った。
そして田中は迷惑をかけないためにそうしたんだと思う、なぜだかそう確信した。
「んじゃここの中心部を探そう。」
「うん。まかしといて~!」
「なにかあったら電話してくれ。」
「うん、わかった。でもなんでここって電話つながるんだろうね、不思議だね。」
「そうだな、不思議だな。」
俺はこの時驚いた。
でもその事をあえて外に出さなかった。
今はその答えを見つけれるだけの時間がなかったからだ。
だから俺はその事を頭のどっかにしまっておいた。
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