風景を眺めて

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なぜだろう それなのに私の世界は広がる このちっぽけな世界にいろいろな光が差し込んでくる 矮小なものにいくら矮小なものを付け足したところで結局矮小でしかない これは事実として受け止めよう そうだ,私たちの世界は顕微鏡を使えばその違いが見えてくるのではないか そういう風に考えると,私たちは矮小な世界内では影響を与えることが出来うるのではないか 私たちが矮小な世界の中に生きているということは間違いない しかし,矮小なものが何も価値がないかというとそれは違う 私たちを「巨」と考えた時,「矮小」と呼ばれるものは私たちにとって何の意味もなさないものなのか 否,それは違う その矮小こそが,我々を支配しているのである 嗚呼,素晴らしいではないか 矮小なる存在たる我々も,世界の一員となりうるのだ なんと素晴らしいことか 一瞬の存在を精いっぱい生きる これの素晴らしさにようやく意味を見出す事が出来た やはり思考というものは素晴らしい 我々が我々であること,それは我々が思考をしていることである 俗世に目を向け,宇宙(真の世界)にも目を向け 私たちは生きることを許されている存在なのだ 私たちが思考を行う限り…
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