1人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい、なんなんだ?」
そう言った茶髪男の腕を掴んでいる男が1人。
「まじ、ごめん。ちょっと胡蝶の夢にひたってた」
…その男は合コンにいたシオだった。
「ほんとにー遅いよ」
それに返して溝端蜜が言う。
「おまえ…アインシュタインの…」
「…ああ」
「…ちぇっ」
…なんの話をしてるんだ?
「おい、どうする?リー」
「えぇ、今日のところはダメそうね。帰りましょう、シュオウちゃん」
中国人の女がそう言うと茶髪男が消え、回りが動きを取り戻す。
たくさん歩いていく人。
「………」
「あの、いっしょに来てもらえるかな」
溝端蜜が言う。
「……はあ」
放心状態はまだ覚めない。
回りから見れば道端に座っている変な学生だ。
たくさん視線があたる。
「おい、行くぞ」
今日、俺が言った台詞が俺にむけてはなたれる。
そして俺はシオに担がれて溝端蜜とある場所へとつれて行かれた。
最初のコメントを投稿しよう!