RS(特異反応)

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RS(特異反応)

町から森に回りが変化する。 「いきなりごめんなさい。改めて自己紹介するね」 「……はあ」 シオが運転している車の中、溝端蜜が喋りだす。 「私は溝端蜜。蜜って呼んでね。 運転しているのが三上シオ。シオさんは高校生じゃなくて大学生なんだ。騙してごめんね」 年、ごまかしてたんだ…。 「なんでそんなこと…」 「あのね、あなたがRSだから。あなたに会うために合コンに行ったの」 RSという言葉より俺に会いに来た理由が気にかかった。 「なぜ?」 そう俺が言うと溝端蜜は一瞬焦りながらも、深呼吸をし言った。 「…今から言うこと、信じてくれる?」 俺は見たんだ。 あの信じられない光景を。 だから…真実を知りたい。 「…うん」 そして俺の中にある願いが芽生えた。 どんな感情で芽生えた願いかわからない。 だけど願った。 これが胡蝶の夢じゃありませんようにと。
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