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どうなっているんだ?
回りの人々が固まっている。
俺の回りで起こっているのは信じられない光景で。
近くにいた中年のおっさんを触ってもびくともしない。
しかも。
「……息してない」
どう…なっているんだ?
「あら、流石RSね。私の攻撃が効かないなんて」
さっき聞こえた女の声。
「誰だ!!」
「私たちよ」
そう言って、目の前に現れたのはチャイナドレスの中国人女と俺と同じくらいの年齢の茶髪の男。
「こいつ、ちょろそうだね。
でもさーお前のは攻撃って言わないだろ」
「あら、心外だわ」
「攻撃ってのは、こう言うのを…言うんだよっ!フロギストン!!」
男の手の周りがポウッと明るくなる。
小さな赤い玉が大きくなっていく。
それをボールを投げるみたいに振りかざした。
男から飛んできたのは…火の玉だった。
火の粉みたいな小さいものとかじゃない。
野球ボールくらいはある。
これは現実なのか?
目の前の火の玉にただ目を背けることしかできない。
火の玉はすごいスピードで近づいてくると言うのに。
「ははっ、しょぼいじゃーん」
茶髪男の言葉に唇をかみ締める。
俺はどうなるんだろう?
このままどう…なるんだろう。
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