特殊能力

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「ねえ、僕のことなめてんの?そんなことしてたら死んじゃうよ?」 ずっと無視されていることに腹がたったのかそう言う茶髪男。 「……大丈夫ですか?神戸さん」 そんな茶髪男を無視して俺に心配をかける溝端蜜。 「…おい、なんか言えよっ!!フロギスタン!!」 それにキレた男が飛ばして来たのはさっきより5倍くらいも大きい火の玉。 シュウウウウウウウウウウウッ さっきと同じ音。 見ると溝端蜜の前に空気の壁のようなものができている。 パアン! そしてその壁が割れる。 …なんなんだ。 なにが起こってるんだ。 ここは現実なのか? 「またしっぱあ~い?じゃあ今度はトルネード~」 男が両手で指鉄砲の形をつくり、それで逆三角を描いた。 そしてその逆三角を人差し指で回す。 するとそこからファイヤートルネードが形を現していく。 俺はそれをただ呆然と見ているしかなかった。 だけど、そのトルネードが消えていく。 「あら、あいつかしらね」 ずっと黙っていた中国人の女がそうつぶやく。 何かわかっているのか落ち着いている溝端蜜が、 「やっときたの?遅いよ、シオさん」 ―そう言った。
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