1人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえ、僕のことなめてんの?そんなことしてたら死んじゃうよ?」
ずっと無視されていることに腹がたったのかそう言う茶髪男。
「……大丈夫ですか?神戸さん」
そんな茶髪男を無視して俺に心配をかける溝端蜜。
「…おい、なんか言えよっ!!フロギスタン!!」
それにキレた男が飛ばして来たのはさっきより5倍くらいも大きい火の玉。
シュウウウウウウウウウウウッ
さっきと同じ音。
見ると溝端蜜の前に空気の壁のようなものができている。
パアン!
そしてその壁が割れる。
…なんなんだ。
なにが起こってるんだ。
ここは現実なのか?
「またしっぱあ~い?じゃあ今度はトルネード~」
男が両手で指鉄砲の形をつくり、それで逆三角を描いた。
そしてその逆三角を人差し指で回す。
するとそこからファイヤートルネードが形を現していく。
俺はそれをただ呆然と見ているしかなかった。
だけど、そのトルネードが消えていく。
「あら、あいつかしらね」
ずっと黙っていた中国人の女がそうつぶやく。
何かわかっているのか落ち着いている溝端蜜が、
「やっときたの?遅いよ、シオさん」
―そう言った。
最初のコメントを投稿しよう!