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「風美、風美!」
「なに?」
「東くんに塾の宿題のやり方聞きに行かない?」
「えっ!?なんで?」
「風美も頑張んないとー」
「もぅー!冬夏!」
「いいじゃん!!」
風美は少し照れながらも後ろからちょこちょこついて来ている。
「東くん。今日は朝からいろいろ教えてくれてありがとうね!」
「いゃ別に大丈夫だけど…」
東くんの頭には?マークが見える。
「それを言いに来たの?」
「えっと…。」
風美の背中をツンツンつつく。
「あっ、東くん…」
「なに?山口さん。」(風美の名字)
「あのー塾の宿題で分からないところがあって…。教えてくれないかな?」
「ぁー勉強?うん。別にいいけど、青山さんの隣りの席の人もかなり勉強出来ると思うけど。」
「あっ、でも、教えるの下手そうだし私の事、嫌いみたいだから。」
冬夏が慌てて言う。
「そーかな?まーいいや。分からないところどこ?」
「ぁーごめん!私、用事思い出しちゃった!風美、私には後で教えて!」
東くんには悪いけど、これは女の作戦なのだ。
私は風美をその場に残して急いで席に戻った。
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