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「どっからそんなくだらない情報仕入れたんだか…
ホント、ひなの頭ん中見てみてぇ(笑)」
「あー………多分…ソレ俺かも…」
グラスを唇に当てたまま、ボソッと呟いたRen。
「心当たりでもあんの?」
「……うん…ココで婚姻届書いた日、カウンターでひなと二人っきりになってさ…
そん時、こないだ結婚した昔のバンド仲間の話になったんだよね!
みんなで『バチェラー・パーティー』したって…」
「…な、何なんっすか?
バ、バチュ?バチェ??
……その何とかパーティーっヤツは?」
Yamatoはそう言いながら首を傾げ、眉をひそめた。
ただでさえ横文字に弱いYamatoに分かるはずがない(笑)
「バチェラー・パーティーってのは、仲良い男友達でバカ騒ぎして独身にお別れする儀式みたいなもん♪
あっ、別にその後、女の子のいるお店とかには行ってないからな!!
俺は!」
Renのヤツは誰に自分の身の潔白を証明したいんだか…
「今じゃ男にもマリッジブルーってあるらしくってさ、そいつも家族を持つ責任とか、経済的な不安とか…色々悩んだらしいよ♪
……ってゆーのは建前で、本当は『自由が制限されるんじゃないか』って、怯えてたからなんだけどね(笑)」
Renの笑い声がCOREの店内に虚しく響き渡る。
「はははっ(笑)…って……えっ?
なに、この沈黙…」
「それ、全部ひなに話したの?」
トモさんは呆れ果てた顔でタバコの煙と共に言葉を吐き出した。
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