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「……う、うん…。
そいつの結婚相手、すっげぇ束縛するらしくって、本人が『家庭という名の牢屋に閉じ込められる~!』って笑い話にしてたし……
…んっ?……マズ…かった?」
Renは目をパチクリとさせながら、俺たちの反応を気にしていた。
「……ふふっ(笑)
…だから『俺〈も〉』って訳ね♪」
ひなの頭の中で俺が『マリッジブルーになった男』と判別された経緯が分かり、文句よりも笑いが込み上げてきた俺。
ところがトモさんは…
「だからお前はバカなんだよ!
ひなの性格考えてみっ?
『男はみんなそーゆー考え』だって思うに決まってんだろっ!」
「だって…そいつとGacktんところじゃ、真逆すぎっつーか…
『恐妻』なんてひなには無縁だし…
ひながGacktを尻に敷くなんてあり得ないから…」
トモさんの説教によって30前のおっさんがテーブルの上で指を這わせ、いじけ虫に変身。
まぁ、悪気があって言ったわけじゃないのも分かるし…それに…
まんざら間違ってもいない…
「もう、いーよ♪
マリッジブルーとまではいかないけど、正直不安があったのは確かだから…」
「……不安?」
「うん…家族を知らないで育った俺が、幸せな家庭を築けるのかな?って…
ひなと一緒になって俺が幸せになる自信は、120%あるんだけどさ///」
俺は惚気を交えながら、自分の心の奥にあった本当の気持ちをトモさんたちに伝えた。
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