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結局、両者譲らず…
すると…お互いに引っ張りあった反動で、もう一度ブーケが青い空に高く舞い上がった。
「あっ!」
突然のこと過ぎて桃も夏帆ちゃんも一歩も動けず、ただそのブーケを目で追う。
ストンっ♪
「……うそ///」
二人の元を離れたブーケは青い空に弧を描き、たどり着いた先はなんとママの腕の中。
「やっだ~♪人妻なのに///
でもせっかくだし…パパ!もう一度式あげちゃう!?(笑)」
ママは嬉しそうにそう言うと、パパの腕に抱きついた。
パパは恥ずかしがって腕を離そうとしていたけど、ママは必死に食らいつく。
そんなラブラブな姿を見せられた桃と夏帆ちゃんは…
「夏帆ちゃん…向こうで飲むよ!」
桃が言う『向こう』とは、ガーデンパーティー会場。
男らしく歩く桃の後を、夏帆ちゃんが慌ててついて行く。
「待ってくださいよぉ~!
ブーケ逃しちゃいましたけど……桃さん、夏帆ほどじゃないですけど、よーく見れば可愛いから大丈夫ですよ♪」
「あははは……ありがと///
言葉の端々に小さな悪意を感じるけど、夏帆ちゃんも黙ってれば可愛いよ♪」
「悪…意???
……夏帆には桃さんの言っている意味がよく分かんないですけどぉ、まっ、とにかく今日は飲みましょ~♪」
この二人は仲がいいんだか、悪いんだか(笑)
慰めあっている二人を見ていたら、思わず失笑してしまう私がいた。
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